造花の蜜 [連城三紀彦]

造花の蜜
連城三紀彦


風変わりな誘拐事件を扱った作品。
夫と別れて暮らす主人公の母親は、息子が幼稚園から何者かに連れ去られたことを知る。普通なら取り乱してもおかしくないのだが、過去の「事情」から警察に本音を明かせない母親。身代金の受け渡し場所として指定された渋谷のスクランブル交差点の真ん中で、果たして息子は無事にもどってくることが出来るのだろうか。
本格ミステリ大賞で高い評価を得た作品だが、爽快な読後感はなくむしろモヤモヤした感じが残ったのは自分だけだろうか。当初は人間動物園の変形版のような誘拐とも思えたが、著者も十分に理解しているようで、後半の展開は一変。
ただ「とにかくお金が好き」という犯人像には最後まで馴染むことが出来ず、動機を二転三転させすぎたため物語に付いていくのが精一杯で、犯人の心理の深層にある動機まで感情移入するのは難しい印象だった。


どんでん返し度:48


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